『人生を変える一番シンプルな方法 セドナメソッド』ヘイル・ドゥオスキン著
感情を手放すテクニックについて書かれた本書を、数記事に渡って要約していきます。
前回の記事からの続きです。
(1記事目から読む)
今回は根本的な欲求を自覚し、解放することについてがメインとなります。
本当の望みを自覚しているか
手放すたびに気持ちがよくなるだけでなく、行動もよい方向へ変化します。
ところで、自分の本当の望みを自覚しているでしょうか。
しばらくの間、自分が何を求めているのか考え、そして浮かんだ答えに対しても、本当にそうなのかと自問しましょう。
求めることは欠乏と同じなので、求める気持ちを手放すことで、すでに持っていると気づくことが多くなります。
望みを実現するためのもっとも効果的な状態は、それが手に入っても入らなくてもいいと思えるときです。
4つの根本的欲求
制御、承認、安全、分離の欲求。
これらは僕たちを制限するすべての核となっています。
また僕たちの思考、感情、信念、態度、振る舞いは、これらの欲求に動機付けられています。
「欲しいものを手に入れる」ことによっても心から満たされないのは、本当に求めているものは目に見えるものからは得られないからです。
これら4つの主要な欲求の解放に取り組み、なじんできたら逆の欲求に焦点を当てていきましょう。
(逆の欲求とは、制御されたい、否認されたい、死にたい、一体になりたい欲求を指します)
制御したい(されたい)欲求
制御欲求は「俺のやり方でなければ」といった押し付けがましい思いです。
思い通りにしたい、直したい、強要したい、正しくありたい、などといった気持ちがそれにあたります。
対になっているのが「制御されたい欲求」です。
人に決めてもらいたい弱気な態度で、許可を得ない何もしてはいけないように感じます。
制御したい欲求、されたい欲求はセットで解放しましょう。
承認欲求、否認欲求、愛したい欲求
承認されたい、認められたい、愛されたいという気持ちの裏には、承認されたくない思いも隠れています。
自分自身に焦点が向いていて、人にどう思われているかを過剰に意識します。
承認欲求の反対は二つあり、「否認欲求」と「愛したい欲求」です。
否認欲求も自意識過剰から来るもので、あえて相手を裏切って嫌われようとしたりします。
愛したいという欲求があるとき、実際には愛を実感できていません。
安全欲求、死にたい欲求
安全を求めるのは、安全でないように感じているからです。
無意識にすべてを敵とみなし、ささいなことでも脅威に感じます。
対になっているのが「死にたい欲求」で、生きることを恐れ、全部終わりにしたいと思っています。
小さな変化を脅威に感じる点で安全欲求と共通していて、安全でありたいのか死にたいのか自分でも見分けがつかないこともあります。
分離欲求、一体欲求
自分がいかに他とは違っていて、優れていて、特別なのかを証明したい、などといった思いが分離欲求です。
それこそが自分らしさの本質だ、みたいに考えます。
対となるのが一体感を求め、何かに属していたい、すべてのものと同化したいという欲求です。
これらの欲求は微妙なレベルで起こるために気づきにくいものです。
根本的欲求を解放する
ここまでが根本的な欲求についての説明です。
僕たちはこれらの欲求によって感情や思考が制限されているので、解放すると進歩が加速します。
欲求というのは自覚するだけで自然と解放に向かうので、質問文も「手放せますか?」までで大丈夫です。
今の感情に意識を向け「この感情はどの欲求から来ていますか? 制御、承認、安全、分離?」と問います。
(主要な欲求を解放すると、同時に対となる欲求の解放も進みます)
足りないとか、求めているといった感覚を手放すのが目的だと念頭に置いてください。
行き詰まりを感じたら、状況を変えたいという感情を手放しましょう。
(次の記事に続く)
『人生を変える一番シンプルな方法 セドナメソッド』ヘイル・ドゥオスキン著
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