反応しない練習の実践編『これも修行のうち。』
前回の記事からの続きです。
今回で本書の最後まで要約します。
正しい方法に集中することにより「緻密マインド」が作られ、人生の総合力が上がります。
その方法としてベストなのが、結局「緻密に歩くこと」に行き着きます。
緻密に歩いて心を鍛える
とにかく歩く姿勢や歩幅、足の運び方など、あらゆることに意識をフルに注いで歩いてみてください。
この「緻密に動く」という心がけが、ヨガや武術などにも活かされているのです。
外部のことに反応せず、妄想せず、ただ歩くことに集中するのは、やってみると難しいものですが、だからこそ練習のやりがいがあるというもの。
緻密に歩く練習によって、さまざまなことに緻密に心を使えるようになっていきます。
体験の積み重ねから方法が生まれる
ひとつの体験が「使える方法」になるまでには、一定の量と時間が必要です。
とにかく体験を増やすようにしていれば、その体験があるとき「方法」として価値を持ち始めてくるはず。
そして「方法を知っている人」になれば、どんな方法であれ世の中からも重宝されるようになります。
なので「まずは体験だ」と覚えておき、そこから新しい展開につながるのだと考えましょう。
執着を手放して心をうまく活用する
意欲、やる気にはいろんな側面があり、ひとつのやる気に執着することで苦しみが生まれることもあります。
そのときは、自分のやる気をいったん手放すことを考えてみましょう。
たとえば感覚を意識することで執着がいったんリセットされ、心をもっと上手に活用できるようになります。
仏教が教えるのは、幸福に近づく方法はひとつではなく、たくさんあるのだということ。
生きている限り方法は学べるし、実践していくことができます。
苦しみから抜け出す方法をまとめたのが本書
心の反応を正しい方法で鎮めることができれば、人は苦しみから抜け出せるはず。
これがブッダの教えの根底にあるものであり、具体的な方法として日常でできることをまとめたのが本書です。
「修行」という言葉には「できなかったことができるようになる」の意味があります。
幸せになりたい、深い納得にたどり着きたいと思っても「どうするか」が意外にわからないもの。
そこで仏教が伝える智慧、心の使い方が役に立ってきます。
現実の人生がどれだけ思い通りにいかなくても、その現実に向き合う「心の使い方」は、練習で身につけていけます。
そして、今生きているこの場所こそが、心を育てる絶好の修行の場なのです。
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草薙龍瞬著『これも修行のうち。実践!あらゆる悩みに反応しない生活』
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