『運命を拓く』要約と感想その3。宇宙霊とつながる

瞑想

中村天風著『運命を拓く 天風瞑想録

伝説の人、中村天風氏の本を数記事に渡って要約していきます。

前回の記事では真理瞑想行、朝旦偈辞の項

を要約しました。

今回は第一章、生命の力について。

「元気ですかー!」と聞かれて「元気です!」と答えるのは、意外と大事なことなのです。

肉体は自分の道具

人間として完全な活き方をするには「積極的な心」を作る必要があるので、そのための方法を説明していきます。

肉体=自分だと思っている人が多いかもしれませんが、人間の正体というのは「霊魂」という気です。

画家の持つ絵筆、大工の持つカンナのようなものが、命に対する肉体および心なのです。

このことを理解し、応用できれば無限の強さ、喜び、安心を得られます。

霊魂という気の力を肉体に送り込めば健康状態も直ちに回復します。

「活きる力は肉体にあるのではなく、霊魂という気の中にある」ということを理解しましょう。

健康も運命も心一つの置きどころ

ヨガ哲学では「心の思考が人生を創る」という言葉で表現します。

病人や不運な人は、心の置きどころが消極的になっているからです。

精神生命には宇宙エネルギーを受け入れる機能があります。

宇宙エネルギーには建設の力と破壊の力、いわゆるプラスとマイナスがあります。

その配合比率がプラスに寄っていれば建設作用が現実に起こり、マイナス寄りなら破壊が起こるのです。

この宇宙エネルギーのことを人々は神、天御中主神、如来、アラーなどと呼びますが、天風哲学では「宇宙霊」と名付けています。

この現象界に存在するもののすべてはこの宇宙霊から生み出されたものです。

宇宙エネルギーは脳髄から神経系統に受け入れられ、肉体を活動させているのです。

人間が生きるためのエネルギー

空気や水、食べ物などだけで人間はいつまでも生きていられるわけではなく、同時にその生命を活動させる作用を起こすものが肉体になければなりせん。

生きがいのある人生を活きたい人は「命の力を豊富に受け入れられる活き方」を考える必要があります。

その活き方とは常に心を積極的に保ち、自己認証を最高度に引き上げ、ゆるがせにしないことです。

人間の生命は、一切の生命をしのぐ力の結晶だ、と正しく思い込みましょう。

思考は人生を創る

心とは人間の生命の本質であり、霊魂という気の働きに対する名称です。

そして心の行なう思考は、万物を創造する本源である「宇宙霊」に通じています。

よって「思考は現実を創る」という結論になります。

この絶対関係を揺るぎないものにすれば、宇宙エネルギーの受入量が多くなり、人間は生命の強さを自由に獲得できます。

宇宙霊の創造作用と人間の思考作用は別々のものではなく、本質的に一つのものなのです。

これを悟れば今までとは全然違った、自己に対する新しい考え方が、本当に力強く組み立てられます。

心の態度に宇宙霊が順応する

心が積極か、消極かという態度に応じて、宇宙霊はそれに順応して働きます。

自分は力の結晶だ、という悟りが心に満ちていれば、たいした努力をしなくても、元気な状態で活きていけます。

「清く、尊く、強く、正しく」という積極的態度で終始してください。

すると不思議なくらいに元気が湧き出し、その元の気が原動力となり、健康的にも運命的にも、すべてのことが完全に解決されてきます。

元気という気が出ているとき、人間と宇宙霊とが完全に結びついているのです。

自分が力の結晶であることを忘れないようにしましょう。

次の記事に続く

中村天風著『運命を拓く 天風瞑想録

コメント

タイトルとURLをコピーしました