『運命を拓く』要約と感想その2。心と宇宙はつながっている

瞑想

中村天風著『運命を拓く 天風瞑想録

伝説の人、中村天風氏の本を数記事に渡って要約していきます。

前回の記事では天風氏の経歴について書きました。

今回から本編に入ります。自分にとって腑に落ちた部分を要約していきます。

真理瞑想行について

人間としての真の本領を発揮し、本当に生き甲斐のある人生を活きるために必要な悟りを開かせるのが、真理瞑想行の目的です。

インドの山の中で何年も修行をして悟りを得るのが本来の方法ですが、それでは時間がかかりすぎます。

おごそかな気持ちで話を聞くのであれば、それは天風氏から自分に告げられたのではなく、自分自身の魂が自分の心に悟らせているのだと考えていいでしょう。

真理を、自分の努力によって感じるのも、耳から聞いて自分の心に受け入れるのも、受け入れ方に相違があるだけです。

きれいな心の上にも雑念妄念がおおいかぶさっていると、真理の中に生きていながらそれを悟ることができません。

安定打坐によって雑念妄念はなくなっていき、大した努力をしなくても、真理瞑想の内容が心の中に正しい悟りとなって現れてきます。

疑う気持ちや批判を乗り越え、ただ無念無想の状態で、内容を無理にわかろうとするのではなく、ただ受け入れていくという気持ちが大切です。

生命の法則

自分の命の中にある力の法則というものを正しく理解すれば、強さや歓喜、平和な気持ちが自然と出来上がります。

ただ僕たちは哲学的思索に慣れていないため、本能的に知っているはずの「法則」についてわからないままです。

哲学とは現象をさかのぼりその原因を探究する学問です。

僕たちがまず知るべきは、この宇宙は人間が創ったものではないこと、そして人間を含む全生物は、宇宙ができた後に宇宙が創ったのではないということです。

今から千年、二千年後には今あるような宗教は地上から姿を消してしまうでしょう。

それは人間の理知が、既成宗教に頼る必要がないくらいに自覚的になっていくからです。

神や仏という言葉に捉われない

やれ神だ仏だ、といっている人は安直な気休めを人生に求めている哀れな人、といわざるをえません。

皆さんの中にはクリスチャンも仏教信者もいるでしょうが、信者という名前だけで相変わらず怒ったり悲しんだりの日々を繰り返してはいないでしょうか。

当てにもならないものを当てにして救われようとしていると、醜くて弱々しいオーラが体から出ます。

神だの仏だのに頼る必要はありません。

形のない宇宙とは

この宇宙の中には僕たちが感覚できるいろいろな森羅万象があります。

これらの根本は何かというと「ただ一つの実在」となり、哲学では「エーテル」と呼ばれています。

人間の感覚では捉えることのできない、ひとつの「気」であり、中国では「霊気」、日本の儒学者は「正気」と呼びます。

このただ一つのエネルギーを産み出す元が、宇宙を創り出したのです。

僕たちの五感が感覚しないからといって、存在しないと思うのはいけません。

地球が回っている証拠を見たわけではないけれど、無条件で「そうだ」と思えるはずです。

この「そうだ」という気持ちで考えてください。

宇宙霊(宇宙本体)

天風哲学では万物の根源となっているものを「宇宙本体」あるいは「宇宙霊」と呼びます。

現象界に存在する一切の物質もこの宇宙本体から産み出されたものです。

形が目の前にあるということは、宇宙本体の力が籠っているからであり、それが抜けてしまえば現象界から消えることになります。

人間はこの宇宙本体のエネルギーを最も多く受け取っているからこそ、万物の霊長といわれるのです。

動いた「気」で物が創られる

「気」が動こうとするときに現れる現象を「アイディア」といい、人間でいうと「心」になります。

心というのは気の能動を指して名付けた言葉で、「霊」という気の働きを行なうために与えられています。

その心の活動とは、思うことと考えることであり、意識的なものと無意識的なものがあります。

心の運用を良くしたり悪くしたりすることによって、人間の人生は良くも悪くもなります。

肉体も精神も、一切の人生の事柄も、心の運用によって決定できるのです。

この人間の生命にからまる宇宙真理を、天風氏は数十年かかって悟ったといいます。

心は宇宙とつながっている

人間の心の作用は「霊」の働きで動いているとすると、宇宙を創った本体が霊なのだから、それに通じているといえます。

宇宙霊という気の元には、万物を創る力があります。

だから人間の心で思ったり考えたりすることは、おろそかにできないということに気付くと思います。

この法則を自覚し、乱さないように活きれば、人生は大きな調和のもとに満たされます。

そして無限の強さと無限の自由が、自然と出てくるのです。

だからどんな場合も、心の思考作用と、宇宙の創造作用(物を産み出す力)は、本質的に一つのものだということを忘れてはなりません。

観念の型のとおりの物ができる

積極的な観念からは積極的なものができ、消極的なら消極的なものができます。

心というものは、万物を産み出す宇宙本体のもつ無限の力を、自分の生命の中に受け入れるパイプの役目をしています。

健康も運命も、肉体も環境もすべてが人の心によって創られているのです。

自分の心の中の思い方や考え方を積極的にしましょう。

その方法として「観念要素の更改」や「神経反射の調節」、「積極観念の養成」などがあるわけです。

消極的なことを思って神経を過敏にするような人間は、真理を冒とくするバチ当たりです。

尊く慈悲深い宇宙本体の力を、拒否することなく受け入れましょう。

次の記事に続く

中村天風著『運命を拓く 天風瞑想録

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