『小説アルケミスト』あらすじ・要約まとめ#18

読書

パウロ・コエーリョ著の小説『アルケミスト 夢を旅した少年』。

前回の記事からの続きです。

宝物を見つけるため、運命の女性ファティマと離れる決断をした少年。

錬金術師と二人でオアシスを出発し、砂漠の横断を始めます。

二人で砂漠を進んでいく

「すべては大いなる魂に書かれている。そして、そこに永遠に残っているのだ」

錬金術師は少年に、ファティマのことをあまり気にしないようにと、錬金術のことばで語ります。

「もしおまえが見つけたものが純粋なものから成っていれば、それは決して朽ちることはない」

少年は錬金術師の言うことを理解できるものの、砂漠の単調な景色が少年にファティマ、イギリス人、らくだ使いなどいろんな人の顔を見せるのでした。

二人は一週間の間、部族の戦いに巻き込まれないための注意事項など、最小限の会話をしながら砂漠を進みました。

学ぶ方法は1つしかない

七日目に錬金術師は少年に、おまえはもうほとんど旅の終わりにいる、と告げます。

少年は錬金術らしいことを何も教わらなかったと彼に話すと、行動を通して学ぶしかないという答えが返ってきます。

錬金術師が言うには、少年は旅を通して必要なことは学んでしまい、残りはあと1つだけとのことです。

その1つが気になるけれど、錬金術師は教えてくれません。

少年は話題を変えて、彼以外の錬金術師が金を作ろうとしてもうまくいかないのはなぜなのか聞いてみます。

「彼らはただ金だけを探しているのだ」と錬金術師。

彼らは自分たちの運命の宝物だけを求めていて、実際に運命を生きたいとは思っていない。

結果よりも過程が大事ということです。

錬金術が教えてくれること

「僕がまだ知らなければならないことはなんですか?」と少年は聞きます。

しかし直接の返答はなく「わしはただ錬金術師だから、錬金術師なのだ」と、深いような深くないようなことを言う錬金術師。

彼は先祖代々伝わる術を学んでいて、さかのぼっていくとこの世界ができた時まで行きつくのだと言います。

その頃の「大いなる作業」の内容はエメラルド・タブレット上に簡単に書かれていると言い、地面にその内容を描いてくれます。

少年にはそれが暗号にしか見えませんでしたが、錬金術師は理屈だけではわからないものなのだと説明します。

エメラルド・タブレットは大いなる魂への直接の通路なのです。

錬金術師の説明をまとめると以下の通り。

  • この自然の世界はまぼろしで、天国の写しにすぎない
  • 「完全なる世界」が存在する証拠として、この世が存在している
  • 目に見えるものを通して、人間は霊的な教えと神の知恵のすばらしさを理解できる

以上が錬金術師の言う「行動を通して学ぶ」ということなのです。

すべてのものが教えてくれる

少年は自分もエメラルド・タブレットを理解すべきか彼にたずねますが、彼はそれよりと今は砂漠に浸りきるほうがいいと答えます。

地球上にあるすべてのものから、少年は学べるということ。

どうやって砂漠に浸りきるのか聞くと、錬金術師は以下のように答えるのでした。

「おまえの心に耳を傾けるのだ。心はすべてを知っている。それは大いなる魂から来て、いつか、そこへ戻っていくものだからだ」

記事19に続く

パウロ・コエーリョ著『アルケミスト 夢を旅した少年

コメント

タイトルとURLをコピーしました