『ワンネスの扉』要約と感想。その2

読書

ジュリアン・シャルムワ著『ワンネスの扉』を要約していきます。前回の記事からの続きです。

今回からワンネス体験がどんなものかという話題になっていきます。

躍動する宇宙

著者ジュリアン氏はある日、通りを歩いていた際、何の前触れもなく不思議な体験をしたといいます。

「存在しているのは今だけ、この現在だけだ。つまり、躍動する宇宙なんだ!」

そう言葉にした瞬間、銀河の螺旋が渦巻いているのが見え、自分の目線が上昇し始めました。

向こうから歩いている人に、自分の身長が伸びたのを見られる、と恐れたとたんに体験は終わります。

この体験のあと、彼は以下のようなことをノートにまとめました。

「私たちは個々の存在ではなく、目に見える次元でも見えない次元でも、みなこの宇宙の力に統合されている」

この体験の名前を知る

同時の彼はこの体験をどう表現していいのかがわからず「現実を一瞬かいま見る体験」など呼んでいました。

「私」がなくなった心でまわりを見渡すと、そこには「愛」「美しさ」「悲しみ」しか見えない。

彼にこのような体験が頻繁に起こるようになり、多いときは一日に数回となり、スーパーで買い物しているときに急に涙が出たりして困ったそうです。

そんな折、たまたま知り合いの日本人女性からメールが来て、その内容は主にアメリカ人が体験したスピリチュアルな証言集でした。

「地球の愛を感じる」「自己が消失する感覚」「宇宙と一つになった感覚」など、それらは彼がまさに体験している現象でした。

そしてこれらを「ワンネス」と呼ぶことも知ったのでした。

ワンネスは普通、人生で何度も起こらない体験のはずなのに、彼には日に何度も起こります。

ワンネス体験のコントロールを試みる

すばらしい体験とはいえ人前で発作が起こるのも困るので、彼はワンネスを誘起させたり抑えたりできないかを試します。

ワンネス体験は他者への慈しみや共感を抱くことが、引き金のひとつとなって始まることに気付きました。

また、体験中にそれを意識して記憶しようとすると体験が終わることもわかります。

脳による判断をせず、ただ観察に徹することがワンネス体験のコツのようです。

またクラシックなどの高い周波数の音楽を聴くことも引き金になります。

「宇宙=愛=わたし」が一つに融合するような感覚(これは実際に体験した人しかわからないのだろうなと思います)。

魂とのコミュニケーション

ワンネス体験は深く心を揺さぶるため、それを起こすには「魂の合意」が必要となります。

彼が何年も観察した結果、人との関わりや体験した物事にともなう感情と同時に「魂」が現れてくることごわかりました。

頭の判断なしにハートの声を聞くことに集中することで感度が高まり、魂とのコミュニケーションはスムーズになっていきました。

また彼は他人の思念、想念といったものが、雲のような形で見えるようにもなっていきます。

思いは漠然とした雲となり、だんだん形のあるものとして具現化していくことがわかりました。

スピリットの存在がわかるようになる

ワンネス体験をしているとき、通りを行き交う人々に「スピリット」が寄り添っていること気づきます。

この「スピリット」は亡くなった人の霊もいれば、もともと身体を持たずに活動しているものもいました。

(守護霊や守護天使のことだと思います)

どのようなスピリットも人間に対しポジティブで友好的な関係を築いていて、心から人間を支えたいと思ってくれています。

こういう存在はたくさんいて、自由に現れては消えて、人々の間を行き交うそうです。

ワンネス体験のステージ

氏はワンネス体験の深さを五段階にわけてまとめています。

ステージ1:ふだんと違う不思議な気持ち。魂として人間の経験を振り返って見る感覚。

ステージ2:喜びと悲しみが混じった感動。二元性を超える感覚がして、現実に重なってスピチュアルな次元が見える。

ステージ3:深い思いやりやエンパシーを感じる。「私=あなた」といった人との一体感を得たり、人間のそばにいるスピリットが見えたりする。

ステージ4:「私」がなくなる。宇宙との一体感を感じる(この宇宙というのは物理空間というよりも愛そのもの)。

ステージ5:意識のおもむくまま宇宙のどこへでも移動可能な状態。

氏いわく、ステージ5に至ると身体から警告が響き、心臓が止まりそうになるのとのことです。

またステージが進むにつれ時間の感覚がなくなっていき、すべてが「今」といった感じになります。

魂の情報処理量

ワンネス体験中は脳がスイッチオフで、魂がスイッチオンの状態になります。

ワンネスから日常モードになるプロセスのほうが急なので観察しやすいらしいです。

つまり脳のスイッチがオフからオンに戻る感覚は、例えるなら愛車プリウスが40年代のポンコツジープに変わるような感じです。

脳よりも魂のほうが圧倒的に情報処理量が多いということです。

「私=脳」ではなく、ほんとうの「わたし」は肉体と脳を使いこなし物質次元を体験している「魂」なのです。

魂の声が判別できるようになると、魂からのヒントが心の中で聞こえるようになります。

その声は、安定を重視する脳の想像を超えるものだったりします。

次の記事に続く

ワンネスの扉: 心に魂のスペースを開くと、宇宙がやってくる

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