ジュリアン・シャルムワ著『ワンネスの扉』を要約していきます。
前回の記事からの続きで、今回で最後まで要約していきます。
ジュリアン氏がワンネス体験をいったん封印したところから、氏の新たな章が始まります。
僕たちは「人間」の体験をしている宇宙なのだ
ジュリアン氏はワンネス体験を宇宙や精神世界を旅する方法だととらえていました。
体験が深まるにつれ、自分が宇宙を旅しようという気持ちではなくなり、宇宙そのものが意識を持って体験しているのだと気づきます。
僕たちは「人間」の体験をしている宇宙なのです。
ワンネスは人の心と宇宙を一体にする生きた体験なのですが、氏はそれを意図的に起こそうとすることに矛盾を感じるようになります。
ある日、ワンネスの起こし方を忘れようと決意します。それが当時の彼にとって一番ふさわしい選択だという確信があったからです。
スピリチュアリティを日常生活に活かす
彼はこれまで経験してきたワンネスの世界やスピリチュアルの感覚を、日常生活にどう取り入れていけばいいのかを考えてきました。
そしてまわりの人々に伝えて、分かち合いたいと思い始めます。
そのためには日常生活の自分を、魂のように「多次元」にすることで、現実世界とワンネスの世界をつなぐ架け橋をつくる必要がありました。
ワンネス体験は外国語を学ぶことにも似ていると彼さ言います。
新しい言語を学ぶことで観点が広がり、知らなかった世界が開け、情報が大量に流れ込んでくるからです。
(実際に彼が言語学者であり、直接日本語でこの本を書いていることにもつながっていると思います。ちなみに彼は中国語も学び、台湾でフランス語助教授としての仕事もしています)
多次元的な人生を生きるためには「安定」よりも「変化」を基本にするマインドセットが望ましく、「物質はつねに変化する」という本質を忘れないでいることが大切です。
自分を変えると世界も変わる
これは彼が若いころに来日し、同時の日本語の新聞のわかる部分だけ読んでいた際に見つけた言葉でもあります。
ワンネス体験を通して彼は「脳」は自分ではなく、自分は「脳」と身体を道具としている「魂」であると気づいていました。
このことを他の人にどうにか伝えたいと思っていたときに「他人を変えるより、自分から始めねば」という言葉がひらめいたのです。
それから彼は「自分の脳が考えることの観察」に徹底的に取り組みます。
脳からの情報を冷静に観察することで脳は静かになり、次第に魂の声が聞こえてくるようになります。
次元を超えたメッセージを聞く
魂の次元の扉が開き始めると、守護霊から、宇宙人から、自然界の精霊から、というようにさまざまな形でメッセージを聞けるようにのります。
この次元では「自分」「他人」「宇宙」というコンセプトの区別はなく、これらは脳の見方によるもので、魂からすれば同じ観点なのだとわかります。
僕たちはすでに宇宙と一体であり、宇宙と協力しあって生きている、ということを思い出すのが大切なのです。
UFO遭遇体験者と臨死体験者の共通点
ケネス・リング博士は『オメガ・プロジェクト』という書籍のなかで、UFO遭遇と臨死体験は同じような目的で起こっていると結論づけています。
UFO遭遇または臨死体験をした人には以下のような人格的変化が起こるらしいです。
- 他者への思いやりが増大する
- ありのままの自分を受容する
- 物質的な欲求よりも精神的な豊かさを求めるようになる
- 死への恐怖感が完全になくなる
ジュリアン氏はまたこの体験によってインスピレーションが高まるとも言っています。
臨死体験者による本は多く出版されていますが、彼はなかでもアニータ・ムジャーニ氏の『喜びから人生を生きる!』をすすめています。
彼女によれば「あらゆるものが無限の全体に属している」と悟ったとのことです。
見えない世界からのメッセンジャーの役割
ワンネスの世界でスピリットたちが見えるようになると、彼らのほうからも自分が見えるようになる、とジュリアン氏は言います。
こうして彼はいつの間にか、見えない世界からのメッセンジャーとしての役目をになうようになります。
しかし大事なのはバランスで、守護霊といった存在からのメッセージを重要視しすぎると、日常生活がおろそかになってしまいます。
スピリチュアルの世界に行くことよりも、目の前の人や、普段の日常生活のほうが大切なのです。
これは彼が高校生のころ精神的なバランスを崩してしまったことも教訓になっています。
見えない世界とのつながりを完全に閉ざすこともなく、また過信するのでもない「中庸」を見つけることが重要なファクターだ、と彼は言います。
その中庸とは「今」の現実にグラウンディングし、自分の人生を生きることにあります。
共感力を高めていく
宇宙の豊かさを享受するには、人を理解しようとする努力が不可欠です。
三次元に存在する人やものとの一体化は、宇宙との第一歩となるからです。
人を支えるというプロセスにいると、「自分という存在が控えめになる」「他人が自分と同じくらい大切な存在になる」「頭の中の雑音が少なくなる」「人のニーズが自分のニーズと同等になる」といった変化が起こってきます。
自分と他人は別々の存在ではないという実感が湧いてきます。
日本で講演をするきっかけ
ジュリアン氏はある日アメリカの歴史関係の講演を聞いている最中、関係のないメッセージが降りてきたといいます。
そのメッセージをメモしたものが、「東京で発表する」「自分の神秘体験について」「ワンネスの起こし方について」といった内容でした。
氏によると、日本の民族は集合型の意識だから宇宙人たちとの話が西洋人よりも通じやすいとのことです。
ここで以前関わりのあった菜央子氏とコンタクトをとり、セミナーの計画が着々と進んでいきました。
そのセミナーも無事開催され、本書ができあがる機会にも結びついています。
終わりに
最後にジュリアン氏は「この本を読み終わったらすぐ、自分のスピリットガイドや守護霊とコンタクトしてほしい」と述べています。
僕も試しに自分の心に「いるのかわからないけど守護霊さん、いつもありがとね」と言ってみました。
なんとなく、僕を支える存在が、ふっと笑ってくれたように思えます。
以上、なんとか3記事にまとめることができました。
他の本でもいえることですが、僕がブログに書いた以外にも大切なことはたくさん書かれています。
興味が少しでも湧いたら、実際の書籍を読んでみることをおすすめします。
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