繊細な気質で悩んでいる人にとっての、楽になる考え方や具体的な行動がわかりやすく書かれている本です。
キンドルアンリミテッドで読んで(2022年7月現在)けっこー面白かったので紹介も兼ねて感想を残しておきます。
著者の西脇俊二先生は、吉濱ツトムさんが「この人がいなかったら今の僕はいない」と何かの動画で話していたお医者さんです。
簡潔ながらもいろんなタイプの読者を想定した、どんな人でも「なるほど!」となる部分が必ずあると思える本でした。
精神面と肉体面を両方カバー
HSPと呼ばれる繊細な気質の人々は、細かいところが気になったり、他人に共感しすぎてしまったりといろいろと生きづらさを感じているもの。
もちろんこういった気質を長所として活かしていくこともできますが、ただ考え方を変えていきましょうという話だけでは限界があります。
本書では精神面だけでなく、症状(というと病気みたいですが、HSPは病気ではありません)を軽くするための具体的な方法も説明されています。
なので「そんなこと言われてもできないから困ってるんだよ」といった話ばかりではなく、これならできそうだと思えることがいろいろあるはずです。
糖質オフの食生活
例えば著者西脇先生が勧める食生活は「断糖」。食事から糖質(炭水化物)を減らすということ。
糖質を摂りすぎると、繊細な人特有の不安感や恐怖感、焦燥感といった感情が出やすくなるらしいです。
1日のうち1食でもいいので、パンやご飯ではなく肉・魚・大豆などのタンパク質を中心とした食事にするようにします。
自分の場合、昼食をほぼ糖質なしにしてみたら、少しだけ調子がよくなったような気がします。
スモールステップでやっていく
考え方の面ではなんでもスモールステップを基本にすることで、だいぶしんどさが改善されるということ。
やることを細かい作業に分割して、ひとつひとつやっていくのです。
例えば文章を書くというのはやっぱり大変で、書かなければとなると手をつける前から億劫になるのはよくあること。
そういうときでも、文章のタイトルだけつけたワードファイルを保存するとか、そこに1行だけ書くならできると思います。
そして、ほんのちょっとだけでも前進できたということに注目するわけです。
上半身ブラブラ体操
あと繊細な人はリラックスが下手ということで、紹介したいのが上半身をブラブラさせる体操。
立った状態で30秒~1分間ほど、腰から上の体をブラブラと揺らし、終わったらゆっくり姿勢を正す感じです。
この体操を何かの作業の合間にやるとかなりリラックスできます。
ちなみに、やる前とやった後で自分の声の通り方がだいぶ変わることも実感できるはずです。
終わりに
こんな感じで、即効性のあるものから長期的に改善していくものまで、とても役立つ情報がいっぱいの本でした。
この記事では自分の記憶に残っている範囲で、個人的に伝えたい部分を抜粋しました。
著者の西脇先生も自身の発達障害を克服し、その特性を活かして活躍している方なので本書全体に説得力があります。
ここまで読んでいただけたなら是非本書にも目を通してみてください。
『繊細な人が快適に暮らすための習慣 医者が教えるHSP対策』西脇俊二著
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