西尾維新さんの『物語シリーズ』のオーディブル版が出たので、これを機に読んで(聴いて)みることにしました。
もともと言葉選びと言葉遊びが天才的な作家さんなので、ほんとは活字の本を読むべきなのかもしれませんが、朗読版もすごく良かったです。
今回、シリーズの最初である『化物語』上・中・下の3冊を聴き終えたので感想を書いていこうと思います。
(ネタバレはなるべく避けます)
巻ごとに朗読者が違う
朗読は、上巻を神谷浩史さん、中巻を加藤 英美里さん、下巻を斎藤千和さんが担当しています。
僕の場合、シリーズものは同じ人が朗読すべきだという固定観念があったため、最初はちょっと違和感がありました。
でも、すぐに慣れるというか、むしろ次は誰が担当してくれるのだろうと楽しみになってきました。
さすがはプロの声優さんという感じで、それぞれが個性を発揮しつつ、各キャラクターの雰囲気はうまく統一されています。
戯言シリーズとの違い
僕は10年以上前に西尾維新さんの本にちょっとハマり、そのときは『戯言シリーズ』や、その派生である零崎シリーズをめっちゃ読んでました。
『物語シリーズ』も当時から気になっていたものの、結局読むきっかけがなくてこのまま来てしまいました。
(たしか本の装丁が立派だったのもあり、当時の僕には高価に感じたんだと思う)
どっちのシリーズが面白いか? はすぐに判断できないけど、なんとなく頭の中で絵や映像としてイメージしやすいのは今読んでる『物語シリーズ』かなと思います。
これは10数年の間に僕の脳が変わっただけなのかもしれないけど。
あと大きな違いとしては『戯言シリーズ』は性質上、登場人物がけっこう死んでしまいます。なので僕が人に勧めるとしたら今のところ『物語シリーズ』です。
ギャグとシリアスのバランス
主人公の阿良々木暦(あららぎこよみ)はツッコミ力の高い高校3年生男子。
彼がさまざまな「怪異」と関わりながら、物語は進んでいきます。
あらゆる会話が面白いのでギャグがメインなのかと思ってしまうけど、各章ともに終盤に入るとかなり真面目な展開になり、ちょっと泣けます。
シリアスとギャグのギャップというか、バランスがとても絶妙で、あらためて西尾維新さんの天才肌を実感しました。
ちなみに阿良々木くんが「チャラいおっさん」と表現している重要人物、忍野メメさんが好きです。だいぶカッコいいと思う。
終わりに
登場人物はみんな魅力的です。そして阿良々木くんはギャルゲーの主人公のごとくモテるのだけど、なぜか羨ましくもならないのは僕だけでしょうか…
というか切ない展開も多いですが、それも含めていろんな人に読んでもらいたい。
できれば朗読版を聴いて、声優さん1人の表現力を体感してもらいたい。
最後に『物語シリーズ』の順番と、オーディブル版の担当を一覧にしておきます(敬称略)
- 化物語上(神谷浩史)
- 化物語中(加藤英美里)
- 化物語下(斎藤千和)
- 傷物語(井上麻里奈)
- 偽物語上(櫻井孝宏)
- 偽物語下(坂本真綾)
- 猫物語黒(加藤英美里)
ちなみにこれはファーストシーズンの分。まだまだ続きます。
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