2007年公開映画『幸せのレシピ』
料理人の女性ケイトが、9歳の姪っ子ゾーイと一緒に暮らすことになる話です。
この記事では、ネタバレを序盤部分にとどめてあるので、まだ観ていない人でも安心して読めます。
本作の元の題名は『No Reservation』で直訳すると「予約なし」。
想定外のことが次々と起こる(だけど心配ないよ)というニュアンスだと思います。
ちなみにこの映画、精神科医の樺沢紫苑氏も書籍『3つの幸福』などで絶賛していました。
確かに、幸せとは何かについていろいろと考えさせられます。
観る前にここで3分ほど予習しておくことで、より映画に入り込めるはずです。
姪っ子を引き取ることになった料理人の女性
レストランの料理長を務めているケイト(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)は、腕は確かなものの、妥協を許さない性格でお客さんともよくもめていました。
独身で仕事一筋の生活をしていましたが、ある日突然、姉を事故で亡くすことになります。
そして姉の娘である9歳のゾーイを引き取ることに。
これまでに子育ての経験もないケイトと、母親を失った悲しみが癒える暇もないゾーイとの共同生活が始まるのでした。
(ちなみにゾーイがとにかく可愛い)
厨房に陽気な男が出現
ケイトの職場のほうでは、副料理長として新しくニック(アーロン・エッカート)という男が入ってきていました。
(このアーロンというイケメン、どこかで観たことあるなと思ったら『ダークナイト』のハービー・デント検事の人でした)
厨房にオペラ音楽を流すような陽気な男で、すでに他の料理人たちとは仲よくなっている様子でしたが、ケイトの彼に対する第一印象は最悪です。
ニックのほうはケイトの料理の腕を知っていて、会う前からすでに好意を寄せていました。
最初のほうは彼を露骨にウザがるケイトでしたが、ゾーイのことで彼から救われる部分もあり、日に日に心を開いていきます。
ゾーイ、ちゃんと食べてくれた
ケイトとゾーイの仲は険悪というほどではないですが、やはりぎくしゃくすることも。
そもそも人と関わること自体が得意ではないケイトは、ゾーイとどう接すればいいのか悩みます。
その中でも、作った料理をゾーイが食べてくれないことが問題でした。
しかしある日のこと、ケイトの職場である厨房にゾーイがついてきて、ニックと知り合うことになります。
陽気なニックはゾーイにも優しく接し、スパゲティをさりげなく渡し、美味しいよとほのめかしました。
すると、ついにゾーイはそのスパゲティをむしゃむしゃ食べ始めたのです。
それを遠くで眺めていたケイトは安心し、ニックにも小声で感謝を伝えるのでした。
助け合って生きる
このように、人間関係は悩みの種にもなれば、救いにもなるわけです。
ケイトと同じアパートに住むバツイチ男もかなり助けになってくれます。
(しかしなんとなくゾーイにも気に入られず、ちょっとかわいそうな役回りの男)
ゾーイはことあるごとに亡き母親を思い出したり、ケイトとケンカになったりしますが、うまい具合にニックが取り持ってくれます。
というかゾーイがキューピット役にもなったり。
映画が進むに応じて人同士のきずなが深くなっていき、ケイト、ゾーイ、ニックの誰の目線に立ったとしても胸が熱くなります。
終わりに
ケイトにとっての幸せは「料理人としての成功」でした。
そこにゾーイが現れ、ニックが現れ、彼女にとっての幸せのかたちが変わっていきます。
ゾーイも悲しみと不幸のどん底だったところに、ケイトやニックとの交流を通じて徐々に回復していく様子がありありと描かれます。
「幸せってなんだろう」とよく思う人は、AmazonプライムやU-NEXTなどを利用し、この映画をぜひ観てみてください。
『幸せのレシピ』
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