面白いという噂は耳にしていた『ゴールデンカムイ』。
キンドル版の漫画が3巻まで無料だったので読んでみました。(2022年6月いっぱいまでの期間限定らしい)
感想を書いていくので、これから読んでみようと思っている方の参考になればと思います。
明治時代の北海道が舞台
主人公は日露戦争で英雄的な活躍をしたという杉元という男。
「不死身の杉元」と呼ばれていて、銃弾が当たっても戦い続ける描写がありますが、どんな原理なのかはまだ不明です。
そしてヒロインがアシリパという名の、推定12歳くらいのアイヌ民族の少女。
杉元は金塊探し、アシリパは父親のかたき討ちという目的のもと、二人は行動を共にすることになります。
アイヌ文化と歴史の勉強になる
読んでいくうちにアイヌ文化に興味が湧き、さらに詳しく知りたくなります。
例えば人を殺してしまった熊などの獣のことを「ウェンカムイ(悪い神様)」と呼んだりと、まるで異世界ファンタジー。もののけ姫みたい。
とはいえ100年ちょっと前の、現実世界(しかも日本の北海道)のことだと考えると、なかなかに感慨深いものがあります。
アイヌの歴史や文化を学べると同時に、それをストーリーにつなげる描き方もうまい。
例えばアイヌ式の罠をはって小動物を捕獲する云々で「ふ~ん」と思ってるうちに、次にその罠の大型版で人間を捕まえるなど、コマひとつひとつに無駄がありません。
不気味だけど魅力的な各キャラ
主人公杉元は退役した身ではありますが、ストーリーの流れで現役の軍人たちとも対立することに。
兵士ひとりひとりも筋金入りのキャラばかりで、第七師団の屈強さがわかります。
中でも不気味な鶴見中尉は、日露戦争で活躍したのに報われなかった兵士たちとともに、北海道を独立させる計画を立てている様子。
もしかしたら北海道が、日本とは別の国になっていた可能性も十分にあったのかもしれません。
リアルな描写が必要なんだと思う
熊との戦いだったり人間同士の戦いだったり、惨い描写の多い漫画ではありますが、それは作者がリアルに描く必要があると判断したからだと僕は考えます。
息抜きのシーンとして食事の場面も多いとはいえ、そこでも小動物の皮を剥ぐなどの行為がしっかりと描かれます。
でも、そこで「気持ち悪い」の一言で片づけず、しっかりと見なきゃいけないんだろうなと思いました。
ストーリーがどう展開していくのかも気になるけど、一話一話それぞれに作者の強いメッセージが込められている感じがします。
終わりに
ゴールデンカムイ、ヤングジャンプでの連載が完結し、コミックの最終巻として31巻が7月に発売されるらしい。
正直、3巻まででも内容が相当に濃かったので、あと28巻ぶんがどんな話になるのか想像もつきません。
ネタバレもいやなので今後はむやみにネットで調べたりせず、自分のペースでゆっくり読み進めていこうと思います。
Amazonプライムビデオではアニメ版をやってて、うまく凝縮したのか2話でコミック1冊分になっているようで、単純に続きを観るなら7話からとなります。
以上、にわかファンではあるものの、いろんな人におすすめしたい作品です。
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