レオナルド・ディカプリオ主演『インセプション』
他人の夢の中に入って、潜在意識に情報を植え付けるという映画です。
この記事は、本作をまだ観ていない人でも安心して読める内容になっています。
アクションシーンもすごいし、騙し絵で有名な「永遠に登り続ける階段」など、これどーやって撮ったんだろうと思う場面ばかり。
設定や世界観は映画内で説明されるものの、やはりややこしすぎて付いていけなくなるおそれがあるので、ちょっと予習してから観ることをおすすめします。
3分ほどで読める文章でざっくりと解説します。
冒頭のあらすじ
主人公のドム(レオナルド・ディカプリオ)は産業スパイとして活動しています。
彼とその仲間は、雇い主であるコボル社からの依頼で、サイトー(渡辺謙)の持つ情報を得る仕事をしていました。
その方法として、相手の夢の中に入り込み、夢の世界の中で隠された情報を探し出すわけです。
情報を抜くことをエクストラクト、逆に情報を植え付けることをインセプションといいます。
サイトーから情報を抜く任務は失敗に終わり、ドムたちはコボル社から追われる身となります。
でも逆にサイトーからその手腕を買われ、ライバル企業の後継ぎ息子へのインセプションを依頼されるのでした。
サイトーからの依頼と報酬
ドムの同僚アーサーは、情報を植え付けるインセプションは、情報を抜くよりも格段に難しいから不可能だと主張します。
でもドムは、相手の潜在意識のかなり深い部分まで潜り込めば可能だと、サイトーの依頼を受けることに。
サイトーの依頼は、ライバル企業の息子モーリス・フィッシャーに、彼の会社を倒産させるような「考え」を植え付けることでした。
その見返りとして、ドムのアメリカでの容疑を帳消しにし、子どもたちに再び会えるようにしてくれると言います。
ドムはとある罪を着せられ亡命中の身であり、サイトーはそういう罪状を電話一本で消せるような権力者なのです。
本作における夢の構造
この映画の夢の仕組みについて、大事な部分だけ説明しておきます。
まず、夢は複数人で共有できます。アタッシュケースサイズの奇妙な装置を使います。
夢の主(ドリーマー)が作った夢の世界に、ドリーマーを含めた数人が入る感じです。
次に、夢には階層構造があります。
最初の夢を「第一層」と表現し、その夢の中で見る夢が「第二層」です。
夢の中の夢の中の夢が「第三層」であり、さらにその下は「虚無」と呼ばれています。怖い。
そして、夢の中では時間が引き延ばされます。
現実世界の1分は夢の世界で約20分となり、第二層の夢では400分(約7時間)となり、第三層では8000分(約6日)となります。
ちなみに、夢から覚める方法のひとつが「夢の中で死ぬこと」です(いわば強制終了)。
第二層の夢で死ぬと第一層に戻り、第一層の夢で死ぬと現実に戻ります。
(僕はこの節だけで夢という言葉を何回使ったのか……)
夢か現実かを見極めるトーテム
トーテムというのは今いる世界が夢なのか現実なのか、自分で判別するためのアイテムです。
その人自身でトーテムを決めることができ、主人公ドムの場合は金属製のコマを用いています。
コマを回し、時間の経過とともに回転が止まればここは現実だし、ずっと回転を続けるようであれば夢の中だということです。
本作のラストシーンなんかは、僕がこれまで観た映画のなかでもトップクラスに記憶に残ってます。
終わりに
本作も説明しだすとキリがないので、この辺にしておきます。
(クリストファー・ノーラン監督の映画はこんなのばっかです。天才か)
たぶんここまで予備知識があれば、本作を存分に味わえるはずです。
かくいう僕はこの記事を書くために3度目の視聴をして、ドムの奥さんに対する罪悪感が身に染みてわかり、深く感動することとなりました。
以上、どんな物語か気になる方は、AmazonプライムやU-NEXTなどでぜひ観てください。
クリストファー・ノーラン監督『インセプション』
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