1994年公開『ショーシャンクの空に』
この記事は、まだ観ていない人でも安心して読める内容になっています。
僕の大好きな映画のひとつであり、数年に一度くらいのペースで観ています。
生きることに希望を持ってもいいんだという気持ちになれる、期待を裏切らない映画です。
2時間20分のうち、2時間くらいは刑務所のなかの映像ではありますが、しっかりと飽きない構成になっています。
一言でいうと「無実の罪で捕まった男が脱獄する話」なのですが、これから面白さが伝わる程度に解説していきますので、3分ほどお付き合いください。
無実の罪で有罪に
1947年、主人公のアンディ・デュフレーンは銀行の副頭取をしていた秀才でしたが、妻殺しの罪で裁判にかけられます。
彼の奥さんはゴルファーの男と不倫している最中、二人とも何者かに射殺されました。
状況的に、夫であるアンディが犯人にされてしまったのです。
検事や裁判官は彼がやったという前提で話を進め、結果として彼は終身刑になり、ショーシャンク刑務所に送られます。
刑務所ですでに20年間暮らしている調達屋(そしてこの映画の進行役)のレッド(モーガン・フリーマン)は、アンディの第一印象を弱々しい男と感じていました。
「新入りの中で一番最初に泣き出すのは誰か」を仲間うちで賭けていて、レッドはアンディに賭けていたものの、結局外すことになります。
刑務所生活開始
入所の初日は裸にさせられ、水をかけられ、消毒の粉をかけられ、そのまま歩かされるという、これまでの自分を無に帰されるような経験をさせられます。
新入りのなかの太った男が最初に泣き出し、看守たちにも出してくれとすがった結果ボコボコにされ、打ち所が悪かったため死亡。
その太った男の名前を知ろうとするなど、他の囚人たちとはちょっと違うアンディに、レッドは興味を示します。
1ヶ月くらいするとレッドとアンディは普通に会話するようになり、アンディは調達屋でもあるレッドにいろいろ頼み始めました。
鬼看守を味方に
レッドが「人間のクズ」と称する同性愛者のボグズたちに襲われるなど、アンディの刑務所生活は過酷なものでした。
しかし、そんなアンディにも転機が訪れます。
刑務所の屋根の塗装作業をしているとき、鬼看守と呼ばれるハドリー主任が「兄の遺産を受け継いだものの、相続税でほとんど持っていかれる」と仲間に話しているのをアンディは耳にします。
アンディは無謀にもハドリー主任に近づいていき、「奥さんを信じていますか」と聞くのです。
鬼看守はなんか言われたことにキレて、アンディを「事故死」として屋根から突き落とそうとします。
でもアンディの目的は、自分の持つ知識を活かし相続税を合法的になくすことであり、ようやく鬼看守ハドリーも理解を示します。
知識は力になる
こうしてアンディが手続き代行をする見返りとして、ハドリーは屋根で作業をするアンディの仲間たちにビールを振る舞うことになります。
これは物語序盤でのようやく明るい場面であり、僕の大好きなくだりでもあります。
というのも、知恵と知識と、あと勇気によって状況は好転できるといういい例だからです。
その後、アンディをさんざん苦しめたゲイのボグズは、ハドリー主任に痛めつけられ病院送りとなり、アンディの身は安全になりました。
救いはこの中に
アンディは賢いという情報を耳にしたノートン所長は、独房内の抜き打ち検査という体裁でアンディを値踏みしにいきました。
そのとき、アンディが持っていた聖書を所長が取り、お互いうんちくを語り合い、最後に所長が「救いはこの中にある」と言ってアンディに聖書を返します。
ここは後になって生きてくる重要なシーンです。
もし所長が聖書を開いてたら、またもし所長が壁に女優のポスターを貼ることを許さなかったら……などと、いろいろ知っている場合はゾクゾクします。
そして、このノートン所長、聖書に詳しいのもありまともな人間に見えますが、後半は「このクソ野郎!」と言いたくなるような奴だということを付け加えておきます。
終わりに
以上、この映画の面白さが伝わっているのかどうか正直のところわかりませんが、とにかく自信をもっておすすめできる作品です。
ここで紹介したのはまだまだ物語の序盤であり、これからがいいところになります。
続きが気になる人はAmazonプライムやU-NEXTなどを利用し、ぜひ観てみてください。
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