ジュリアン・シャルムワ著『ワンネスの扉』。
フランス人である著者が直接日本語で書いた本です(日本語は独学らしいですが、言語学者だけあって、ものすごくわかりやすかったです)
ワンネス体験というのは「自分も他人も宇宙もすべてがひとつだ」と実感することらしいです。
僕自身ワンネスを体験したわけではないけれど、この本を読んで深く感動したので、本の概要だけでも紹介できればと思います。
前半はUFOの目撃から始まり現在にいたるまでの彼の伝記、後半にかけてワンネスとはどのようなものかという話になっていきます。
数記事に分けて要約していきます。
16才のときにUFOを目撃する
フランスの片田舎で暮らしていたジュリアン少年は、退屈だったのでテレパシーやUFOなど超常現象に関する本を読み漁っていました。
実際にテレパシーの友人や母親に送る練習などもしていたそうです。
またUFOの写真を撮るのが趣味の年配男性クロードと出会い、実際に写真をたくさん見せてもらっていました。
そしてジュリアン少年も、自分の目でUFOを見ることになります。
その日以来、彼は何かに観察されているような気配を感じるようになりました。
日中にその「存在」から会いにくると予告が入り、夜になるにつれて気配が強まってくる感覚に、彼は恐怖していました。
女友達のオレリーに悩みを打ち明けると、楽観的な彼女は宇宙人が存在することを知って喜びます。
そして彼女も同じ気配を体験したのに、恐怖は感じなかったそうです。
それでも自分以外にも同じ体験をする人がいることを知り、ジュリアン少年は自分が狂っているわけではないのだと安心するのでした。
「訪れ」が頻繁になる理由
彼は宇宙人の気配を感じることを「訪れ」と呼んでいました。
この「訪れ」は週に数回のペースでやってきていましたが、試験勉強をハードにやっている時期は毎日のように起こりました。
その理由は「試験勉強に集中することで自我が薄くなり、魂が解放された状態になっていたから」です。
(そのことに気づいたのは数年後になってかららしいですが)
何かに没頭しているときのほうが、見えないものとつながり易くということです。
「波動」を感じるようになった
同時に彼は「波動」という現象も感じられるようになっていきました。
宇宙人の波動を高まっているときには実際に暖かさを肌で感じることができました。
この頃から彼は、観察したことをつぶさに日記に書くようになったらしいです。
また母方の祖父が亡くなった数日後、夜中に祖父の霊の波動も感じました。
祖父の霊はジュリアンの近くにいる宇宙人の存在に気づき、心配してくれていたそうです。
母親にそのことを話したら「私にもそれが見えていた。夢じゃなかったのね」という反応でした。
気配とともに生きる
その後も彼はオレリーの家の前で彼女と一緒に真っ赤なUFOに遭遇するなど、いろんな不思議体験をします。
宇宙人の気配をウザがっていたのが、次第にその気配とともに生きるのが楽しくなっていきます。
「個人の意識」ではなく「集合意識」で生きるような感覚に、安心感や癒しを感じるようになりました。
しかし日常生活よりも夜間の宇宙人現象のほうが楽しいと思うようになり、あるとき自分の精神状態が不安定になっていると気づきます。
そこで宇宙人からのコンタクトがしばらく途絶え、最初は自分の土台を失ったように感じましたが、それは自分の人生を取り戻すために必要な「不在」だったのだと回想します。
(何週間かした後、気配はまた戻ってきたとのこと)
チャネリング体験
オレリーのほか、ソフィーという女友達とも宇宙人に関する話をしていました。
ある日ソフィーと話していたら、彼女が急に違う声のトーンで返答してきました。
「彼ら」の雰囲気を感じ取って話してみたとのこと。
これがチャネリングの始まりでした。チャネリングというのは、質問者(ジュリアン)、回答者(宇宙人)、チャネラー(ソフィー)の3者で成り立つといいます。
ソフィーは感じ取ったことを適切な言葉に変換できたようでした。
「どの惑星から来たの?」の回答は「惑星から解放され、いろんな方面から来ている存在が集まったグループ」といったものでした。
当時のジュリアンはその返事に、妙に納得して安心できたとのことです。
チャネリングにハマる自分とソフィーを見たオレリーに「いい加減にしなさい」と言われたおかげで、地に足を付け直すことができました。
現象の変化
ジュリアンが大学生になり、兄と共同生活を始めたのがきっかけで、宇宙人との関係も新しいステージに入っていきます。
兄は良き理解者でもあり、関係は良好でした。
兄とオープンに話してうちに感性が高まり、食べ物から発する波動なども見えるようになりました。
高まった波動の持つ情報量は大きく、「3D画像の大容量データがダイレクトにハートに入る」感じだといいます。
宇宙人なる存在は、ジュリアンの波動を感じる能力をこれまでずっとトレーニングしていたのでしょう。
彼らのアプローチは「魂の成長」にフォーカスしていることが明らかになっていきました。
コミュニケーションのなかで彼らは一貫して「主体性」と「責任」を強調しました。
人生では自分が責任を持って選んだことが正解だ、というように。
人間の記憶媒体
ジュリアンの観察によれば、人間の記憶媒体は次の3つです。
- 脳(記録ができる身体の器官)
- 魂(身体を運転している人間の本質)
- 身体(脳以外の身体の筋肉や細胞)
「脳の記憶」にはいつでもアクセスできるけど、「魂の記憶」には回路が築かれていないとアクセスが難しいといいます。
宇宙人が彼に体験させていたことは「魂」にダイレクトに記録させるものが多かったため、意識的に思い出せないということです。
荘厳な音楽を聴いたりするなど、感動や感謝の気持ちがあふれる状態のときに魂とアクセスすることができます。
もう一人の「自分」
一人目の自分はふだん通りの生活を送っている自分で、もう一人の自分は深いところで小さな声でささやいているような存在です。
もう一人の自分は、宇宙人の訪れを体験しているとき以外に、親しい人と接しているとき、スピリチュアルな本質を読んでいるとき、瞑想しているとき等でも登場します。
「魂」とも呼べるもう一人の自分との架け橋ができれば、深い記憶ににもっとアクセスできるはずだと彼は考えました。
芝居に例えると、表舞台に立っているのはふだんの自分で、舞台裏にいるのがもう一人の自分。
舞台裏は表舞台の安定につながっている。それが数年後の彼にようやく見えてきます。
(次の記事に続く)
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