1968年公開『2001年宇宙の旅』
この記事は、本作品を観たことがない人でも安心して読める内容になっています。
今から50年以上前に作られたというのが、ちょっと信じられないくらいすごい映画でした。
SF映画の名作として必ず名前があがってくる本作、いざ観てみるとどうしても他人に勧めたくなります。
(というわけでこの記事を書いてます)
これから観る予定がある人もない人も、ここでちょっと予備知識をつけておいて損はないはずです。
最初の舞台は400万年前
僕の大好きな『インターステラー』もこの映画の影響を大きく受けているとどこかで知り、本作を観るきっかけになりました。
内容の深い作品という噂も耳にしていたため、さぞ台詞や説明が多いのだろうと覚悟していました。
実際のところ、始まって25分くらい、誰もしゃべりません。
というのも、冒頭は400万年前の地球であり、登場人物は猿人ばかりだから「ウホホッ」とか「ギャーギャー」などしか言わないわけです。
(あれ、観る映画まちがえたかな? と思う人もいるかもしれませんが、大丈夫です。2001年宇宙の旅です)
そこに、唐突に出現するのが黒い石碑のような物体、通称「モノリス」。
猿人がこれに触れることで、知恵のようなものが芽生え始めます。
なんとなく動物の骨をつかんでみたら、武器として使えることに気づき、それで他の猿人グループより優位に立ったり、獣を仕留めたりできるようになったのです。
モノリスを調べるために月面へ
そして、ニクい演出で舞台は現代に移ります。
月面には巨大な基地が建設され、宇宙船で自由に行き来ができるようになりました。
(現実はまだそこまで実現していませんが)
フロイド博士は月に向かう途中の宇宙船にいました。
彼の目的は月に埋まっていた「モノリス」の調査で、限られた人たちにしか明かされていない極秘の任務です。
(このモノリスはおそらく、400万年前に地球上に出現したものと同一のもの)
宇宙空間の物寂しさや、船内の無重力の感じなどが、巧みな演出で表現されます。
やっぱり変な物体
この高さ3メートルくらいの黒い直方体「モノリス」、人類以外の地球外の知的な存在によってつくられたことは間違いないようです。
猿人の時代でもそうでしたが、モノリスに近づいたり触れたりしたときに流れる、人の声を合成したような音楽(?)は、怖いというか神秘的というか。
フロイド博士含む調査隊が、モノリスを中心に月面で記念撮影しようとすると、何やら超音波のような不快な音が隊員たちを襲います。
これはモノリスが写真を嫌がったとかではなく、太陽の光を浴びたことによる反応のようです。
木星探検隊
そして場面は18ヶ月後、木星へ向かう宇宙船となります。
先のフロイド博士が最後までいるのかと思っていたけれど、登場人物は一新されています。
木星探査機ディスカバリー号の乗組員はボーマン船長とプール隊員。あとコールドスリープ中の隊員3名。
もうひとり、宇宙船全体の制御も受け持つ人工知能、HAL9000がいるわけです。
終わりに
ここからが面白いのですが、言葉では伝えきれないのであとは映画を観てね、となります。
そもそも、交わされる会話や表示される言葉は最小限で、あくまで映像と音楽(効果音)がメインの作品です。
「1968年に思い描かれた2001年って、こんな感じだったんだな」と感慨深くなります。
AmazonプライムやU-NEXTなどでぜひ観て確かめてください。
キューブリック監督『2001年宇宙の旅』
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